【教育論】情報の点を結びつけるということ
こんにちは、Tomiです^^
今日は新人さんと一緒に仕事をしました。まもなく3ヶ月が経とうとしている男性の方で、新入社員ではなく中途採用としてこの業界に入ってきた方です。
業務内容としてはかなり「現場裁量」といいますか、マニュアルで全てを構築できるほど簡単なものではないため、苦戦しているという印象を受けていました。
「業務のやり方」としての情報は3ヶ月の中でかなり蓄積されているものの、そもそもの「考え方・捉え方」という点の教育が不足していたためか、情報の点と点がしっかりと結びついていない感じでした。
これはあくまで持論ですが、知識としての情報が点として入っていたとしても、その点を結んで「線」にして行き「面」にしていかないと智慧として蓄積していかないのではないかと考えています。
その方にもお伝えしましたが、「知識の引き出し」があったとして、情報がどの引き出しに入っているのかという整理ができておらず、現場で動く際に記憶と情報を見つけるためにあちこちの引き出しを開け閉めしている状態のように思います。
結果的に適切な答えにたどり着くまでの間に時間を要してしまうため、周囲からは「わかっていない」という印象が残るイメージです。
この「情報の点」をうまく結びつけるためには、以前もお話をしたとおり「経験」が必要になります。何度もその引き出しを開け閉めすることによって必要な情報へのアクセスを早め、まずは問題に対して即座に反応できるよう「線」にしていく。
そして、反応ができるようになってきたら、次は「その時々に応じた最適な答え」を導き出せるように、経験と記憶、その他の情報を連結させていって「面」として蓄えていく。これができるようになって初めて「理解した」というレベルに達するのではないかと考えています。
今回問題に感じたところとしては、この点と点を結んで智慧を蓄えるという「感覚」について先んじて指導ができていなかったところかと思いました。
会社という組織で活動する以上、仕事の役割分担というのが存在します。打合せをするもの、会場で接客をするもの、事務所で経理や発注を行うもの。こうした様々な役割の人たちが絡み合って一つのサービス(私達で言えば葬儀)が成立するという事実を理解して業務に臨むのとそうでないのとでは、業務一つ一つに対する意識が全く異なります。
私も現在の事業部においても様々な役割を経験してきました。結果的にそれぞれの分担時点での「苦労」を経験することができました。この経験は、それをしていない他の社員と比べて大きなアドバンテージになっていると実感しています。新たなことを学ぶにしても、その裏に隠れている物事・関係するであろう人の影を想像することができるからです。
これによって、点と点を「線・面」にしていく作業が、他の人に比べて早かったように思います。
その経験を通して学んだ結論であるからして、この「感覚」や「考え方」という部分の指導教育は、新人のみならず、その教育に携わる「中堅社員」にも必要であると痛感しました。
正直に申し上げると、葬儀の知識や運営の能力で言えば、私よりも上位にいる部下(役職なし、年下、など)は山ほどいます。ですが、その「能力・知識」をわかりやすく伝えていく能力においては、ある程度私の方に分があると思います。
この知識・考え方を伝えていく、というところに自分自身の存在理由があるのだなぁ、と勝手に思ってしまった一日でした。
リーダーの器の大きさが組織の伸びしろを決める、と言われていますが、組織の胆力を底上げしてくれるのは、やはり中堅社員がどの程度育っているか、ということにかかっているように思います。
新人教育を任されたり、後輩の指導を任された方々は、ぜひとも本日触れた「知識を体系付ける感覚」について学んでみてはいかがでしょうか。
本日も最後までお読みくださり、感謝いたします^^