【教育論】フィードバック方法“コーチング”
こんにちは、Tomiです^^
フィードバックの具体的方法の続編として“コーチング”について触れていこうと思います。
ティーチングの回でも触れましたが、どちらが良い・悪いということではなく、適切に使い分けることで対象者を導いていくということが主眼となりますので、是非両方の特徴を理解して活用して行きたいですね^^
コーチングとは
まず、コーチングとはどういうことを言うのか、「一般社団法人日本コーチ連盟」のサイトにコーチングのことが書かれていました。
コーチング(Coaching)と聞くと、スポーツの分野などにおいて監督が選手を教え導く、すなわちティーチング(Teaching)をイメージされるかもしれません。しかし、コーチングとティーチングは異なる方法です。
一般にティーチングは、親・先生・管理職などの立場にある者が、子・生徒・部下などを豊かな知識や経験に基づき、目標達成へと導くための指導方法です。そのため、指示・命令型の答えを与えるコミュニケーションに陥る傾向があるようです。
一方、コーチングでは「答えを与える」のではなく「答えを創り出す」サポートを行います。 この考え方は「答えはその人の中にある」というコーチングの原則に基づいています。
コーチングでは「答え」について、「外から与えられた答えは情報」として、「自分の内にある答えを納得感」として位置付けており、 後者の自分の納得感を重視しています。
コーチングでは両者が結び付くことで「その人自身の答え」になると考えるとともに「答えを創り出す」ための基本としています。このようにコーチングは「答えはその人の中にある」という原則のもと、 相手が状況に応じて自ら考え、行動した実感から学ぶことを支援し、 相手が本来持っている力や可能性を最大限に発揮できるようサポートするための コミュニケーション技術なのです。
重要なポイントは、「答えは対象者の中にある」というスタンスに乗っ取り、一緒に答えを創っていく、見つけていくための「フォロー」をするのがコーチングであるということです。
ティーチングでは叶えられなかった「双方向性コミュニケーション」を主眼に置いていることがわかります。
コーチングが有効な場合3選
実際に、コーチングを用いると効果的な場面を考えてみましょう。
ティーチングと対比的に用いられるため、ティーチングでカヴァー出来ない部分を想定するとわかりやすいかもしれません。
対象者個人の教育を深堀りする時
対象者の内面に答えを見出そうとする活動であるため、より対象者が求めている成長をフォローしてあげることが出来ます。
ティーチングでは全体としての能力値を平均的に高めることが出来るのに対して、コーチングではひとりひとりの能力値を深堀りして高めていくことが出来るようになります。
また、本人が気づいていない問題などを見つけられることもあります。
対象者の能力が備わってきて、壁にぶつかっている時
対象者の知識や能力がある程度備わって来ると、成長の壁にぶつかることがあります。
次のステップに上がるためにもがく事はいい経験になるとともに、長引くとスランプに陥ったりモチベーションが下がってしまったりといい面ばかりではありません。
こうした時にコーチングを行えば「現状の分析」と「次のステップに必要な能力」等を本人に自覚してもらう事ができるようになります。
あくまで対話と傾聴が基本となっていますので、「これをすれば良い」という答えを教えるのではなく、自身の現状分析が大切であると思います。
目標やそれに対する取組み方を考える時
例えば営業活動などで、自身の目標とそれに対する活動を本人に決めてもらうという時に、コーチングは力を発揮するでしょう。
先程述べた通り、現状分析を行うことで、自分の能力をしっかりと理解することが出来るため、自身の能力を組織にどう生かしていくのかということを自分で把握することが出来るようになります。
企業で求められている絶対的な数字もあると思いますが、それを達成するための方法論は個人に委ねられることも多いでしょう。
こうした時に「自己決定」を促す方法としてコーチングは有効かと思います。
コーチングのデメリット3選
有効な場面と同様、ティーチングが向いている場面というのはそのままコーチングの向かない場面となることが多いようです。
具体的に見てみましょう。
効果が現れるのに時間がかかる
一人ひとりと向き合いながら答えを見つけていくため、まずその答えを見つけるのに時間がかかる場合があります。
更に、その答えによる行動で結果が出るかどうかということもPDCAサイクルを回す必要があるため、最終的な効果が出るまでに時間を有します。
その分、コーチングが適切に効果を発揮したときは、対象者の大きな成長を望むことが出来るでしょう。
一度に複数人を教育できない
一人ひとり持っている能力と答えが違うため、大勢を目の前にして「これ!」という答えを伝えることは出来ません。この領域はティーチングの得意とする部分です。
答えを徹底的に対象者の「内」に求め続け、一人ひとり丁寧に分析・傾聴をしていきましょう。
指導側のスキルも求められる
これは最も大きなデメリットというか、コーチングの問題点かもしれません。
ティーチングとは言ってみれば「すでに答えのあるものを教える」というアクションであるため、指導側も答えを持って指導に臨めます。
しかし、コーチングでの正解は「相手が答えに気づくお手伝い」であるため、コーチ自身のスキルや考え方に結果が大きく左右されることになります。
コーチのスキルが乏しかったり、方向性が組織の求めるものと違っていた場合、どんなに傾聴を行ったとしても相手の中に真の答えが発見されることはなく、むしろ間違った方向に導いてしまうこともあるでしょう。
もちろん、ティーチングには指導者の育成は必要ないとは申し上げませんが、特にコーチングを行うとなった場合はそのコーチ側のスキル獲得も重要視しなくてはいけないでしょう。
いかがでしたか?
まだまだ人材育成に置ける注目スキルは沢山あります!
私もこれからどんどんと学んでいこうと思いますし、学んだ内容は少しずつですがアップしていきます^^
人を育てるって、とても難しいことですよね。
でも、その分得られる社会的な利益というのは大きいと思います。
教える側の成長も見込んだ上で、積極的な人材育成への投資を図っていきたいものですね^^
最後までお読みくださり、心より感謝いたします。