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【教育論】フィードバック方法“ティーチング”

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こんにちは、Tomiです^^

先回の記事でフィードバックの重要性について触れました。
その中で、具体的なフィードバックの方法ということで“ティーチング”と“コーチング”について少しだけ解説を行いました。
この2つの手法は面白そうだったので、少し深堀りしてみたいと思います^ー^

2回に分けて、それぞれの手法についてまとめてみたいと思いますので、引き続き教育・指導に携わる方は参考にされてみてください。

コミュニケーションの形態

 教える側からの一方通行

ティーチングは“Teach”という言葉から分かる通り、指し示すという意味合いがあります。
具体的には、親から子へ、教師から生徒へ、上司から部下へ、という具合に「答え」を対象者に伝えるコミュニケーション形態を取ります。

したがって、コミュニケーションは基本的には一方方向となりますので、この特徴を押さえた上で、適切なタイミングで指導を行いましょう。

ティーチングが有効な場合3選

ティーチングで教えるのに向いている内容は「すでに答えが明確に決まっている事柄」になります。それぞれティーチングが効果を発揮する場面を見ていきましょう。

一度に多くの人を対象に伝える場合

マニュアルや規則、法令などに基づいて、同じことを多くの人に知って貰う場合はティーチングが有効です。

教えなくてはならない内容はすでに決まっているため、誰が指導者になったとしても一定ラインまでは対象者のスキル・能力を育てることが出来るのも大きなメリットの一つと言えるでしょう。

セミナーや講習会などは典型的な例かもしれません。
講師が資料に従って答えを伝える。参加者はそれに従って知識や能力を身につけていきます。

対象者のスキルや能力がまだ乏しい場合

対象者が新入社員だったり、まだ経験の浅い人だった場合はティーチングが有効です。
右も左も分からない対象者に対して「どうしてそのように考えたのか?」というような問いかけで答えを探していっても、そもそも答えを見出すだけの知識を持ち合わせていません。

基本的な内容やマニュアル指導などについては、ティーチングスタイルで指導したほうが効果的かつ効率的です。

山本五十六の「やってみせ、言って聞かせてさせてみて」というのは、このティーチングスタイルを表している段階だと思われます。

緊急性の高いタスクに取り組んでいる場合

すぐに答えが必要な場合、もしくは軌道修正が必要な場合といった“緊急性が高い案件”の場合もティーチングがおすすめです。

答えを一緒に導き出す、気づいてもらうという時間をかけている場合ではない時。例えば、明らかなマニュアル違反により業務に支障が出ている場合やクライアントがとても急いでいる場合、親子であれば子どもが危険な場所に立ち入ろうとしている場合等です。

ゆっくりと諭している場合ではなく、すぐに答えを伝える事によって改善・回避できる場合などは明確に答えを指し示し、軌道修正を行いましょう。

ティーチングのデメリット3選

前項まででティーチングが有効な場合を見てきました。
次は、ティーチングのデメリットについてまとめてみましたので、より適切なフィードバックが出来るよう参考にしてみてください^^

対象者が受動的になる

基本的に「答えを教えて、そのとおりに動いてもらう」という形を取りますので、対象者が指示待ちになってしまうことが挙げられます。
答えが与えられることを常に求めてしまうとも言えます。

個人の裁量や状況判断などが求められる業務についている人は、大筋のハズしてはいけないポイントをティーチングし、ある程度の成長が認められたら別のフィードバックに切り替えたほうがいいこともあります。

問題解決力が育たない場合がある

深く考えたり、自分の中にある正解に気づかせるというような方法をティーチングでは取らないため、答えを持っていない問題に対して迅速な対応が取れなくなる可能性があります。

現場に出た後は、ティーチングで身につけた知識や能力を使って仕事をさせてみて、問題が起きた時に“コーチング”を取り入れながらフォローを行っていきたいですね。

モチベーションが低くなりがち

今まで伝えてきたデメリットが重なって、対象者のモチベーションが下がってきたり、上がりにくかったりします。

初めの頃はもちろん「頑張ろう!」という気持ちを持っているとは思うのですが、答えを教えられる(この場合、新しいことを知ることもあれば、間違いを指摘され正されることもあります)だけになってくると、徐々に自分で考えることができなくなります、

結果的に、自分の裁量が少なくなってきますので、仕事を「作業」と捉えるようになり、モチベーションの低下を引き起こす可能性があります。

また、ティーチングでは教えられたことをやる、というスタンスになるため、なにか起きたときの責任の所在がどうしても指導側に来ることがあります。
自分で責任を持って仕事に臨めるような方向付けが出来るようなフィードバックを心がけたいですね。

 

いかがでしたでしょうか。
前回の記事の少し深堀りになりましたが、ティーチングが悪いということでもありません!

方法を知った上で、適切な場面で適切にフィードバックしてあげられるというのがポイントになります。
これからも指導、頑張っていきましょう^^

最後までお読みくださり、ありがとうございました^^