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【教育論】フィードバックの重要性について

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こんにちは、Tomiです^^

職場において、部下の育成指導を行っている人はいらっしゃいますか?
とても大変ですよね…思ったとおりに言葉が伝わらなかったり、そもそもに能力が追いついてこず歯痒い思いをしたり。
社内でしっかりとした育成マニュアルや工程などが定められていればまだいいですが、これらがふわふわしていて「育成する人に一任」というようなこともしばしばあるのではないでしょうか。

私自身も、入社から13年が過ぎ、役職もいわゆる「中間管理職」として部下の育成指導も業務内容に入ってきております。
そんな私も、アルバイトの時、新入社員の時、別の部署に異動になった時と様々に「育成対象」として指導を受けてきた経験があります。
今現在も、管理職としての素質を高めるために、きっと上長から見守られているんだろうなぁと感じています。

今回は、こうした「人材育成・指導」に従事している方にお役に立てる内容かと思います。テーマは“フィードバック”。適切に行われないと、全く部下が育たなかったり、モチベーションをともに下げ続ける結果となりますので、ぜひ有効に活用していただければと思います^^

フィードバックとPDCAサイクルとの密接なつながり

フィードバックとは一体どういう意味でしょうか。

 の解説
[名](スル)
  1.  ある機構で、結果を原因側に戻すことで原因側を調節すること。電気回路では出力による入力の自動調整機能、生体では代謝内分泌の自己調節機能など。

  1. 2 物事への反応や結果をみて、改良・調整を加えること

  1.  顧客や視聴者など製品・サービスの利用者からの反応・意見・評価。また、そうした情報を関係者に伝えること。「現場からのフィードバックを設計に反映させる」「アンケートの結果を担当部門にフィードバックする」

  2. feedback(フィードバック)の意味 - goo国語辞書

  1. 人材育成におけるフィードバックとは、この場合2番のことを言いそうですね。
    部下の育生において、部下の行動に対して適切に意味付けを行なっていく。行動の是非を判断し、次の行動に生かしていく。
  2. 部下の成長が間違った方向に行かないように、指導者が方向付けを行うイメージでしょうか。
  3. 部下としても、良い悪いの判断をしてもらうことで自分の行動に意味を持たせることが出来るようになるため、モチベーションを高めながら業務に臨むことが出来ます。

人材育成についてはPDCAサイクルをしっかりと回していくことが重要であると感じています。

  • Plan:育成方針を丁寧に定め、成長した先の姿を明確にするとともに、その過程についてお互いに理解し合う
  • Do:方針・計画に沿って実際に行動を起こす
  • Check:行動の是非や効果測定を行い、進むべき方向が間違っていないかどうかを確認する
  • Action:次の行動に活かすよう改善を行う

フィードバックはこのサイクルで言うところの“Check”の部分を担っています。この確認部分が疎かになると、“Do”つまり行動のみ先行してしまい、部下の進むべき道がわからなくなってしまいます。

また、適切なフィードバックは「自分は見てもらっている」と部下が感じてくれるため、信頼関係の構築にも生かせます。

ティーチングとコーチン

フィードバックの具体的な方法に“ティーチング”と“コーチン”というものがあります。
使い分けがそれぞれ必要になってきます。

ティーチング

これは具体的に適切な方法を教えるやり方になります。
簡単な作業や、明確に正解がある内容についてはこの方法を行うといいでしょう。

また、部下の能力がまだ十分ではないときは、ティーチングによって「正解」を教えることで到達地点を意識させることが出来るので、成長が早いと思います。

しかし、ある程度の能力が備わってきたり、“ケースバイケース”の色が強い案件をティーチングで指導しようとすると、部下のモチベーションを維持できなくなったり、教える項目が多くなりすぎてパンクする(もしくは教えるのに著しく時間がかかり非効率)ことがあります。

コーチン

ティーチングは答えを教えて覚えてもらうという流れなのに対して、コーチングは部下の「気づき」にフォーカスをする方法になります。

ある程度知識のついてきた新入社員や、中堅社員のスキルアップなどに効果を発揮します。
互いの対話等をもとに「今の行動がどうだったのか」という事を掘り下げることで、部下により良い方法を見出してもらう形です。

この方法を行うことで、ケースバイケースの案件や、すでに一定の成果を出している部下の現状打破を行うきっかけを与えることが出来ます。

状況に応じて適切に使い分ける

どちらも一長一短があり、指導対象と指導内容によって向き不向きがあります。

どちらにせよ、フィードバックを行うという行為は相手のことをよく観察する必要があります
単に行動の結果のみをフィーチャーして良い悪いと判断することがフィードバックではありません。良いものはなぜ良いのか、失敗はなぜ失敗なのか、そこから何を学べるのか。こういう点を戦略的に引き出していくことが本来の目的です。

したがって、人材育成を行う上で、部下との信頼関係は必須になります。
指示を受けたとしても、上長と部下との間に信頼関係が希薄であれば、望んだ効果は得られないでしょう。

フィードバックの適切な間隔

一年間の総まとめとして受けたフィードバック

これは、実際に私が受けた「人事考課」という名のフィードバックになります。

役職も上がり、任される内容も増えてきたところでした。
個人的には役職に見合う仕事をしよう、自分にしか出来ないことをしよう、と息巻いていたところもありました。結果にもある程度の自負をもちつつ業務に臨んでいました。

そんなある日くばられた一枚のプリント。

内容は「自己評価シート」なるものでした。
自分の一年間?の仕事ぶりを振返り、それぞれの項目で評定をつけます。
その上で、なぜそのような評定になったのか、という事を自分なりに分析して根拠を示す(小論文みないな感じ)部分が裏面にありました。
最終的には上長からそれぞれに最終評定が下され、面談の中で「自身の考えている評価と会社が考えている評価」の乖離についてフィードバックするという流れでした。

賞与査定時期ということもあり(笑)、自分が行ってきたことをしっかりとアピールしてみました。

 

しかし、戻ってきた評価は想像を遥かに下回るものでした。

 

役職が上がることにより、求められていることが変わるという事をまざまざと痛感させられた事案でした。

今回の私の例を受け、個人的に問題だと感じたこと。それは

    • 自分に求められていることが明確ではなかった
    • 自分が出さなくてはいけない成果を履き違えていた
    • 方向性を正すことなく、一年間を走り続けてしまった

     

    と言ったところでしょうか。

基本は【早く】【多く】

お話をしたとおり、個人的には相当頑張っていたつもりでした。
しかし、組織が私に求めていたことと、私が組織に貢献してきたこととの間に乖離があったため、結果的に評価はいまいち、ということになったわけです。

自分自身の反省点としては、何を求められているのかの確認を怠ったことと、自分の立ち位置を見誤ったという慢心だったと思います。
また、普段のコミュニケーション不足も反省しなくてはいけません。上長との信頼関係の構築について甘えがあったことは事実だと思います。

そして、組織としての問題点としては、「フィードバックのタイミングと頻度」に欠陥があったことだと思います。

現在係長という役職であるため、私の上長は課長・部長ということになります。
係長といえど、一般社員と業務内容は大きく変わりませんから、日々の業務にお互い忙殺されて行き、結果的に今回の評価シートでお互いの意見を言い合うという形になってしまいました。

立場がどうであれ、フィードバックの基本は【早く】【多く】であると思います。
問題が認められた時に、短くてもいいので素早く軌道修正を行う。重大なエラーが起きている場合には、しっかりと立ち止まり意見の交換を行う。場合によってはティーチングによって正しい行動を叩き込まなくてはなりません。

上長として「君のことを見ている」というアピールとしても、多い回数のフィードバックは損にはなりません。
部下としては報告と相談の頻度を上げることでより適切な内容・回数のフィードバックを得られることでしょう。

単なる行動矯正にならないよう注意

しかしながら、回数を増やすだけではフィードバックの本来の機能を果たすことは出来ません。
ティーチング形式の時に起こりやすいように思いますが、フィードバックがただの「行動を矯正する」だけになってくると、相手も自分も指導にうんざりしてきてしまいます。
明確なマニュアルが存在しないにも関わらず、一挙手一投足に対してちまちまとフィードバックするのは部下のやる気に大きく影響しますし、上長の考えが間違っていた時に取り返しがつかなくなります。

また、マニュアルが存在していたとしても、マニュアルの欠陥が無いとも限りません。

やはり、人材育成においては「大きな流れ」を見失わないようにお互いが情報の共有・意識の共有を図ることが重要で、そのためのツールが「フィードバック」なのだと思います。

お互いに腐らないために

指導する側もされる側も、お互いに完璧ではありません。
私も部下の指導をしつつも、上長から指導を受ける立場でもあります。

先に述べた「大きな流れ」とはつまり、組織の目指すゴールであり、企業の経営理念であり、業種が社会に果たすべき目的なのだと思います。

私は組織としては葬儀を提供していますから、葬儀にまつわるお客様の顧客満足がゴールになります。
企業は冠婚葬祭とそれに付随するサービスを展開していますから、企業理念として何を大切にしているのかを見失ってはいけません。
そして、サービス業であることに変わりはありませんから、「お客様を不快にさせない」「心地よくなっていただく」というホスピタリティを重視しなくてはいけません。

こうした目的をしっかりと共通認識として持つことで、強力なマスターマインドを形成することが出来るのだと思います。

 

少し長い記事になりましたが、フィードバックの重要性を感じていただけましたでしょうか。

これからももっと詳しいお話、役に立つ内容を書いていけるよう、精進します(汗)

最後までお読みくださり、感謝いたします^^